私の夫は次女を出産するとき、1ヶ月間育児休職を取得してくれました。
たった1ヶ月、されど1ヶ月。
私たち夫婦にとってどんなメリット、デメリットがあったのか、妻である私目線で書きたいと思います。
育休は男性も取得できる制度です
まず最初に、1991年より、男性の育休は法律で取得可能であると認められていることを紹介します。
勤め先に育児休業に関する規定がない場合でも、申し出ることで取得できます。
厚生労働省のイクメンサイトに詳しく書かれています。
公式 ⇒育てる男が、家族を変える。社会が動く。イクメンプロジェクト – 厚生労働省
私たち夫婦がどんな会社に勤めているか紹介します
ここで私たち夫婦がどんな会社で働いているか、少しだけ紹介します。
妻である私は、老舗の地方上場企業に勤めています。
福利厚生はとてもしっかりしていますが、社内にはまだまだ古いしきたりがたくさん残っています。
上にあがるには多少の忖度は必要・・です。
夫は若い社員が多い上場企業に勤めています。
仕事の進め方も老舗企業に勤める私からすると、イマドキ。
ですが、めちゃくちゃ働かせます。
帰ってくるのはいつも遅く、23〜1時に帰宅。
平日は完全なワンオペ育児です。
なぜ夫が育児休職を取得しようと思ったか
きっかけは、私が産後「実家に帰らない」と宣言したからだと思います。
私は実家に帰らなくてもひとりで大丈夫!と思ったのですが、
夫は「キビシイやろ・・」と考えてくれていたようです。
2歳半の長女がイヤイヤ期の真っ只中だったので、
「長女のことを全面的に引き受けなければ・・!」と強く感じたんだとか。
夫は自分が育休を取得しようか、とても悩んだと言っていました。
男性が育休を取得するというのは、若いイマドキの会社でも勇気がいることだったと、後から聞きました。
悩みに悩み抜いた末、出産してから1ヶ月の間、休んでくれることになりました。
多少有休なども使用したようで、育休としては2週間の取得となりました。
出産予定日を過ぎた頃からお互いイライラしてくる
夫は子どもが生まれたその日から育休を取得するとしていました。
それまでに、会社でやらなければならないこと、引き継ぎ、資料作成など、育休を取るために準備をしっかりしていました。
会社には月の上旬から中旬頃には休むと伝えているのに、次女はなかなか産まれません。
羊水の量が多かったので、なかなか本陣痛にならなかったのです。
陣痛が10分間隔にきた!と思っても羊水で陣痛が緩和され、ちっとも産まれてこないのです。
※普通、陣痛が10分間隔にくれば出産につながります。
そんな状態が1ヶ月近く続きました。
私自身、もう精神的に耐えられない状態でした。
毎晩発狂しそうになります。
夫も会社に休むと伝えているのに、なかなか産まれないので焦ってきます。
そんな中、夫がポロっと
「あーもう。まだ産まれへんの!?」と言ってしまいます。
心身共に疲れ切っていた私は、それを聞いたとき、夫を叩きのめしたい気持ちになりました。
誰がしんどくてツライつわりを乗り越え、
大きなお腹を抱えて1時間半かけて仕事に行き、
吐き気や貧血に耐えながら長女の保育園の送り迎えもしてると思ってるの!?
テメーが産みやがれ!
そう思いました。笑
今となっては夫もいろいろと辛かったのだと想像できますが、その時は無理でした。
予定日から遅れること10日。
破水し、次女が産まれました。
ずいぶん、夫と夫の会社を待たせる結果となりました。
「まだ産まれないんですか?」とかしょちゅう聞かれていたみたいで、今思うと精神的に辛かっただろうな〜と思います。
夫いわく「育休最初の1週間は地獄だった」
育休最初の1週間は、私と次女は入院しています。
その間、家では夫と長女の2人きり。
初めての子どものための食事づくりは、ひとり暮らしの経験のある夫でも、気を使ったようです。
超が付くほどのママっ子の長女は、毎晩母を恋しがって泣き、なかなか寝てくれなかったと言っていました。
女の子の長い髪の毛を結ぶのも、ひと苦労。
私と次女が入院する病院に行けば「帰らない!」と泣き叫び、夫を引っかいたり叩いたり。
夫は1週間で随分やつれました。
退院してからは、私は普通の妊婦さんの4倍出血したにも関わらず、とても元気だったので、夫と一緒に食事を作ったりしました。
退院後の3週間、とても穏やかに過ごせました。
夫が1ヶ月育休を取得したメリット
長女を出産したときは実家に帰っていたので、極端に言えば夫にとって育児はヒトゴト。
自分が主になってやろうなんて、とても思ってくれませんでした。
夜泣きのツラさも知らない、
オムツ替えは基本やらないし、
やっても何故かキレながら替える。
それが1週間長女と2人きりで過ごしたことで、育児を自分ごととして考えてくれるようになりました。
おかげで完全なママっ子だった長女は、お父さん大好きになりました。
今でも小児科や皮膚科などの病院は、お父さんとじゃないと行きたくない!と言うほどです。
夫は1ヶ月育休を取得し、父親は育児の当事者だという感覚が強くなったと話してくれました。
また、出産直後の家事や育児を夫婦2人でやりきり、子どもたちと真剣に向き合えたことで、充実感があったと言っていました。
夫が1ヶ月育休を取得したデメリット
育休を取得してから1年経過した頃、夫に「育休取ってデメリットあった?」と聞いたら
「何もない!」と言っていました。
ただ復職したとき、大人とコミュニケーションを取るのが久しぶりで、戸惑ったそうですが。笑
夫は男性の育休取得者として社内報のインタビューを受けました。
同時期に1年間育休を取得し、復職した男性も1人いたようですが、インタビューの声がかかったのは1ヶ月の夫。
会社側としては、1ヶ月がベストだったのかな?という印象を受けました。
これ以上育休を取得してしまうと、夫の会社では、収入面でも昇進面でも犠牲が出てしまうと思いました。
そこが問題なんですけどね。
ちなみに妻である私は、妊娠した時点で昇級や昇進は見込めなくなりました。
育休を取得したから、妊娠したから、昇進に響く社会なんて早くなくなればいいのに。
本当、日本は本気で少子化をストップさせる気がないんでしょうね。
妻から見た夫が1ヶ月育休を取得したデメリット
妻の私から見たデメリットは、1ヶ月では育児の本当の大変さは分からないということです。
ですが、この1ヶ月がなければもっと分かってもらえなかったとは思います。
でもやっぱり1ヶ月では本当の大変さは分からないし、ワンオペ育児の辛さはもっと分からないでしょう。
それでも、1ヶ月だけでも夫が育休を取得してくれたことは、良かったと思います。
実家に帰り親に頼るより、家族で、夫婦で乗り切る大切さを感じました。
まとめ
たった1ヶ月、されど1ヶ月。
夫の勤め先がイマドキなので取得申請しやすかったのかな?と思っていたのですが、現実はそうではなく、まだまだ少数派なんだそうです。
勇気を振り絞って取得してくれたんだと思います。
1ヶ月じゃなにも分からない、最低3ヶ月は取得したないと!と言う人もいますが、0と1ヶ月では大きな違いがあります。
夫は1ヶ月間の育休を取得し、変わりました。
休日しか育児に関われなかった人が、1ヶ月間しっかり育休を取得したことにより、育児を妻任せでなく、育児の当事者として捉えてくれるようになりました。
相変わらずウチは、平日ワンオペ育児です。
正直、口が達者で気難しい長女と、女の子とは思えないと言われるほど暴れん坊な次女を、ひとりで育児することは、キツイときもあります。
ですが、休日夫がいてくれると思うとホッとします。
夫は1ヶ月の育休のおかげで、頼れる夫になってくれました。
夫婦2人の子どもなんだから、夫も子育てして当たり前なのかもしれませんが、私は子育てに前向きな夫に感謝しています。
本音としては、ワンオペなんてしたくありませんが・・。
もし3人目を出産することがあれば、また取得して欲しいです。